G2(グレード2)は、
G1への登竜門・実力証明の舞台として位置づけられる重要なレースカテゴリーである。
G1ほどの注目度はないものの、
- 将来のG1馬
- 路線転向直後の有力馬
- 世代トップクラス
が数多く出走し、競馬の構造を理解するうえで欠かせない存在だ。
G2とは何か
G2はJRAの格付け制度における上から2番目のレース。
G2の主な役割
- G1前哨戦(トライアル・ステップレース)
- 世代・距離適性の選別
- 実績馬の復帰戦・調整戦
G2勝利だけでも、種牡馬・繁殖評価に一定の影響を持つ。
① クラシック路線のG2(3歳向け)
クラシック(G1)への重要なステップ。
- 弥生賞ディープインパクト記念(芝2000m)
- スプリングステークス(芝1800m)
- 青葉賞(芝2400m)
- 京都新聞杯(芝2200m)
- 神戸新聞杯(芝2400m)
- セントライト記念(芝2200m)
- ローズステークス(芝1800m・牝馬)
- フローラステークス(芝2000m・牝馬)
これらはクラシック出走権や適性判断の材料となる。
② 古馬中距離・長距離G2
実績馬と新興勢力が交錯するカテゴリー。
- 日経賞(芝2500m)
- 阪神大賞典(芝3000m)
- 京都大賞典(芝2400m)
- オールカマー(芝2200m)
- 札幌記念(芝2000m)
- AJCC(アメリカジョッキークラブカップ)(芝2200m)
特に札幌記念は「スーパーG2」と呼ばれるほどレベルが高い。
③ マイルG2
マイルG1への重要な前哨戦。
- マイラーズカップ(芝1600m)
- スワンステークス(芝1400m)
- 富士ステークス(※G2時代あり/現在G2扱い文脈で参照)
スピードと安定性を測る試金石。
④ スプリントG2
短距離G1への直結路線。
- 阪急杯(芝1400m)
- セントウルステークス(芝1200m)
- 京王杯スプリングカップ(芝1400m)
高松宮記念・スプリンターズSへの前哨戦。
⑤ ダートG2
ダートG1を目指す上で不可欠。
- 東海ステークス(ダ1800m)
- 平安ステークス(ダ1900m)
- プロキオンステークス(ダ1400m)
フェブラリーS・チャンピオンズCへの重要過程。
⑥ 牝馬路線のG2
牝馬限定または牝馬中心。
- 阪神牝馬ステークス(芝1600m)
- 府中牝馬ステークス(芝1800m)
- チューリップ賞(芝1600m・3歳牝馬)
ヴィクトリアマイルやクラシックへ直結。
⑦ 障害G2
障害路線における上位格。
- 東京ハイジャンプ
- 京都ジャンプステークス
- 阪神スプリングジャンプ
G1(中山GJ・中山大障害)への重要な前段階。
G2レースの産業的価値
G2は、
- 実力馬の見極め
- 生産牧場の評価向上
- 馬主・クラブの投資判断
- 種牡馬入り前の実績積み
といった点で、G1を支える土台として機能している。


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